【8月28日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は27日、シリア北西部での戦闘について共に深い懸念を抱いていると表明した。シリアに部隊を派遣しているトルコは、自国部隊の保護に必要な措置を講じると警告した。

 両首脳はロシアの首都モスクワ近郊での会談後、シリア北西部イドリブ(Idlib)県における緊張緩和を目指し両国が協力することを望んでいると述べた。

 ロシアが支援するシリア政府軍は今月8日、シリア反体制派の最後の主要拠点であるイドリブ県で地上戦での攻撃を開始した。

 ロシア国営テレビで放映された共同記者会見で、プーチン氏はイドリブ県の非武装地帯の状況について、両国は「深い懸念」を抱いていると表明。トルコには自国南部の国境を守る「正当な利益」があるとし、この地域の安全地帯の創設を支持する考えを示した。

 ロシア・トルコ両国は昨年、シリア政権側の全面攻撃を回避するため、イドリブ県と周辺地域に、段階的に緊張を緩和させる緩衝地帯を設けることで合意した。しかしシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権軍は過去数か月間イドリブ県を爆撃している。(c)AFP/Michael MAINVILLE