【9月4日 AFP】スーダンの首都ハルツームには、オマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)大統領を退陣に追い込んだ反政府デモを象徴するグラフィティがあちこちに描かれている。

 しかし、デモの初期のころに街中の壁に現れた色彩豊かな絵やスローガンが最近、塗りつぶされている。デモの指導者らは8月、軍にこれらの壁画を塗りつぶすのをやめるよう抗議した。

 デモを主導した民主化勢力の一派「自由・変革同盟(Alliance for Freedom and Change)」は、「革命の敵」が組織ぐるみで壁画を消していると非難した。「これは醜い行為であり、革命の美しさやその言葉、その精神を抑圧しようとする悲しい試みだ」

 1989年にイスラム主義者らの支援を受けたクーデターで権力を掌握してから長年スーダンを支配したバシル大統領は、数か月にわたるデモにより今年4月に失脚した。これらの壁画は音楽と並んで、デモが政治的敵対勢力によってではなく若い活動家たちによって率いられたという民衆的な性質を象徴するものとなった。(c)AFP/Jean Marc MOJON