【9月8日 CNS】先ごろ、中国の若者がマレーシアのドリアン園で求婚をした動画が、インターネットで注目を浴びた。「イケメン」にため息をつくだけの人を除き、動画の中の「ドリアンの旅」に多くのネットユーザーが注目した。マレーシアに行き、ドリアン園で現地の最高品種「猫山王(ムサンキング)」を思う存分食べることが「味のある絶品ツアー」だといわれている。

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 若者が海外旅行の主役となるに従い、旅行の目的や形式に変化が生じつつある。中国の旅行ガイドの大手プラットフォーム「飛猪(Fliggy)」で「食べる」と検索すると、「マカオはシーフード」「タイはドリアン」「広州の食攻略」「青島の食の必須アイテム」など山ほどの情報が出現する。今や、グルメは旅行になくてはならないものとなったのだ。

 微博(ウェイボー、Weibo)では、ある旅行の達人がつくった「vlog」(動画ブログ)「世界第一の朝ごはんビルズ(bills)」は1000を超える「いいね」を獲得し、数百のコメントがついている。

 文化・旅行部のデータによると、2018年の中国から出国した旅行者数は約1億5000万人で、入国した旅行者数1億4000万人を初めて上回った。

 この数字の背後には、中国人の海外旅行者の旅行のために燃やす情熱がある。中国人の海外旅行の遊び方は、ますます多彩になってきた。5年前に、誰が海外旅行の行き先を選ぶときに、「おいしいものを食べる」ことがキーワードとなると想像しただろうか。

 データによると、中国人旅行客のレストラン格付け本「ミシュランガイド(Michelin Guide)」に対する関心度が、かつてないほど高まっている。2019年の上半期に中国人旅行者らが発信した旅行情報を見ると、ミシュランガイドについて提起された回数は前年同期比で64%も増加しているのだ。

 いまだかつて、これほど多くの中国人がグルメ体験を通して世界を知る時代はなかっただろう。新しい中国人は、新しい方法で世界を知りつつあるのだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News