【8月27日 AFP】熱帯雨林の火災が続くブラジルのアマゾン(Amazon)で、多数の火災が新たに発生したとのデータが26日、明らかになった。

 ブラジル国立宇宙研究所(INPE)は、24日から25日にかけて1113件前後の火災が新たに発生したと明らかにした。

 最新の公式統計によれば、今年ブラジルで発生した森林火災は8万626件に達し、2013年以降で最多を記録した。発生した火災の半数以上が広大なアマゾン盆地で発生している。

 フランスで26日に3日間の日程を終えた先進7か国(G7)首脳会議(サミット)では、アマゾンの消火活動に支援を提供することで一致した。

 消火活動は火災が猛威を振るう北西部ロンドニア(Rondonia)州に集中して行われている。同州の州都ポルトベーリョ(Porto Velho)市内は煙に包まれ、空港は2時間近く閉鎖することを余儀なくされた。

 ポルトベーリョにある小児病院のセルジオ・ペレイラ(Sergio Pereira)院長は、「われわれ全員が受動喫煙をさせられているようなものだ」と述べた。通常より多くの患者が呼吸器の問題で病院を訪れている。ペレイラ氏は「煙は(健康に)ひどく害を与えることがあり、一番影響を受けるのは子どもと高齢者だ」とコメントした。

 大量の水を搭載できるC130ハーキュリーズ(Hercules)輸送機2機が、25日から特に火災の激しい地区で消火活動を行っている。

 ロンドニア州政府は24日、消火活動に消防隊員と兵士計70人が動員されたと明らかにした。同州を含む7つの州が、アマゾンの消火活動で軍の支援を政府に要請。アマゾンには兵士4万3000人以上が駐留しているが、これまでに何人の兵士が消火活動に加わったかについては明らかになっていない。(c)AFP/Jordi Miro with Allison Jackson in Rio de Janeiro