【8月26日 AFP】2020年米大統領選に向け、ジョー・ウォルシュ(Joe Walsh)元イリノイ州選出下院議員(57)が25日、与党・共和党の指名争いへの出馬を表明した。再選を狙うドナルド・トランプ米大統領に対し、共和党内からの挑戦者は2人目。党内に不満と亀裂が広がっている証拠といえる。

 ウォルシュ氏は、米ABCテレビの政治番組「ディス・ウイーク(This Week)」に出演した際、出馬を表明。「彼(トランプ氏)が不適格だからだ」と出馬理由を説明した。

「誰かが立ち上がる必要があるし、別の選択肢が必要だ」とウォルシュ氏は続け、「米国は、この男(トランプ氏)のかんしゃくにうんざりしている。彼は子供だ」と批判。表立ってトランプ氏への反対を口にする共和党政治家が少ないのは、「彼らが(トランプ氏を)死ぬほど恐れているからだ」と語った。

 ウォルシュ氏は、2010年に台頭した保守派の草の根運動「ティーパーティー(Tea Party)」に参加し、より過激で大衆受けする反移民の共和党支持団体へと方向付けるのに一役買った人物。こうした流れの中で、トランプ氏は2016年大統領選で共和党の主流派を押しのけ、党の指名を勝ち取った経緯がある。

 2020年大統領選の共和党指名者争いには既に4月、穏健派のビル・ウェルド(Bill Weld)元マサチューセッツ州知事が出馬を表明しているほか、数人がトランプ氏に挑戦する可能性を示唆している。(c)AFP / Brian KNOWLTON