【8月26日 AFP】19-20イタリア・セリエAは25日、開幕戦が行われ、ボローニャ(Bologna FC)は敵地でエラス・ベローナ(Hellas Verona)と1-1で引き分けた。この一戦では、白血病の治療を受けているボローニャのシニシャ・ミハイロビッチ(Sinisa Mihajlovic)監督が、チームのキャップとシャツを身につけて指揮を執り、選手からは驚きの声が上がった。

 50歳のミハイロビッチ監督は1か月半前に「急性白血病」と診断されたが、ボローニャを率い続けている。ボローニャは10人になった昇格組のベローナから勝ち点1しか挙げられなかったが、この日チームを指揮したことはミハイロビッチ監督にとって個人的な勝利となった。

 ミハイロビッチ監督はここ1か月、治療のためにボローニャの病院に入院しており、この日ベローナのスタジアムに姿を見せたのは驚きとして受け止められた。

 ボローニャのMFアンドレア・ポーリ(Andrea Poli)は、ライブストリーミングサービス「DAZN(ダゾーン)」に向け「チームは本当に驚いた。監督は約束していたけれど、予想していなかったから」と語った。「感動したし、監督が今ここにいてくれてうれしい。これ以上ないほどの勇気を示してくれた」

 他の試合では、ACミラン(AC Milan)がロドリゴ・ベカン(Rodrigo Becao)にゴールを決められ、ウディネーゼ(Udinese)とのアウェーゲームに0-1で敗れた。

 昨シーズンのリーグ戦を5位で終えたミランは、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)の出場権を逃しており、欧州サッカー連盟(UEFA)のファイナンシャル・フェアプレー(FFP)に違反したとして、ヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2019-20)への出場を禁止されている。

 ミランは昨シーズンから大半のメンバーが変わっていないものの、ジェンナロ・ガットゥーゾ(Gennaro Gattuso)前監督に代わり、サンプドリア(Sampdoria)を率いていたマルコ・ジャンパオロ(Marco Giampaolo)監督を招聘(しょうへい)している。

 7度の欧州制覇を誇るミランは、残留争いの末に昨季のセリエAを12位で終えたウディネーゼに対し、攻撃のアイデアを欠いた。昨シーズンの得点ランキング3位のクシシュトフ・ピョンテク(Krzysztof Piatek)やスソ(Suso)、サム・カスティジェホ(Samuel 'Samu' Castillejo Azuaga)という前線の3選手は、枠内シュートを一本も打てなかった。

 また、ASローマ(AS Roma)はジェノア(Genoa CFC)と3-3で引き分け、ラツィオ(SS Lazio)はチロ・インモービレ(Ciro Immobile)の2ゴールなどでサンプドリアを3-0で下している。

 昨季4位のインテル(Inter Milan)は、26日に昇格組のレッチェ(US Lecce)と対戦する。(c)AFP/Emmeline MOORE