【9月16日 AFP】自転車ロードレース、ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2019)は15日、最終第21ステージ(フエンラブラダからマドリード、106.6キロメートル)が行われ、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic)が総合優勝を決め、スロベニア勢初となる三大ツール(グランツール)制覇を果たした。

 ツール・ド・フランス(2019 Tour de France)では登録メンバーから外れた寡黙な男が、ブエルタでは最後に笑った。前日の第20ステージで事実上の総合優勝を決めていたログリッチは、総合勢にとっては形式的なこの日の最終ステージをアクシデントなく乗り切り、キャリア最大の栄冠を手に入れた。最後はチームメートと肩を組みながらゴールし、国旗をまとって表彰台に上がったその顔には、いつもの鋭い表情ではなく満面の笑みが浮かんでいた。

 それでも、口ではなく脚で語ることを好む男は、マドリードのシベレス広場(Cibeles Square)に集まったファンに「あまり言うことはない」と語りかけ、「支えてくれた家族と、この大きな快挙に関わったすべての人に感謝したい」とコメントした。

 2007年にジュニアの世界選手権で団体チャンピオンに輝くなど、かつてスキージャンプの選手としても活躍したログリッチは、2018年のツールで総合4位、今年のジロ・デ・イタリア(2019 Giro d'Italia)で総合3位と実績を残し、前回王者であるミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のサイモン・イェーツ(Simon Yates、英国)が不在の今大会は、優勝候補の一人としてレースに臨んだ。

 そして大会が始まると、ログリッチは前評判にたがわない走りを披露し、第10ステージの個人タイムトライアルでライバルたちを圧倒するタイムを記録して総合首位を奪取。その後は周囲を固める強力なチームメートにも助けられながら、自称山の王者たちを淡々と退け、山岳ステージでの鉄壁ぶりを証明した。

 ステージ優勝こそほとんどなかったが、そのことはログリッチにとって大きな脅威にはならなかった。

 それでも11日の第17ステージでは、モビスター・チーム(Movistar Team)のナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)が強風の中、逃げを敢行して差を詰めたが、ログリッチはここも生き残った。

 そして、総合2位につけるモビスターのアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)に2分半以上の差をつけていた最終日は、例年通りの凱旋(がいせん)走行で締めくくった。

 バルベルデと22秒差の総合3位には、ログリッチと同じスロベニア出身で、モビスターに所属するタデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar)が入った。

 ドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)のファビオ・ヤコブセン(Fabio Jakobsen、オランダ)が、3週間の戦いの締めくくりとなるプラド通り(Paseo del Prado)でのスプリント勝負を制し、ステージ優勝を果たしている。(c)AFP