【8月24日 AFP】米国の大富豪/リバタリアン(自由至上主義者)で、保守派への寄付を通じて大きな影響力を及ぼしてきたデービッド・コーク(David Koch)氏が、長期にわたるがんとの闘病の末、亡くなった。79歳だった。兄のチャールズ・コーク( Charles Koch)氏が23日、明らかにした。

 コーク兄弟は、共同所有するコングロマリット(複合企業)のコーク・インダストリーズ(Koch Industries)を米国第2の規模を誇る同族会社へと成長させた。デービッド氏は昨年、同社の副社長から引退していた。

 コーク兄弟は、経済に関して保守的な立場を取り、自らの見解を反映する候補者や運動に多額の寄付を行って共和党政治に背後から影響を及ぼしてきた。

 だがデービッド氏は社会問題についてはリベラルで、人工妊娠中絶や同性婚の権利を支持し、外交政策では不干渉主義の立場を取っていた。コーク兄弟は2015年、米国の刑務所改革で超党派的な取り組みを行ったことでも知られる。(c)AFP