【8月22日 AFP】ペルーの首都リマで開催された米大陸のスポーツの祭典、パンアメリカン競技大会(2019 Pan American Games)の表彰式でドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に抗議した同国の2選手について、米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)はけん責処分を科したが、それ以上の処分は下さないことが分かった。USAトゥデー(USA Today)紙が21日に報じた。

 フェンシング男子フルーレのレース・インボーデン(Race Imboden)と陸上女子ハンマー投げのグウェン・ベリー(Gwen Berry)は、表彰式でトランプ大統領に抗議したことで批判の対象となっていた。インボーデンは国歌の演奏中に膝をつき、ベリーは表彰式で握り拳を突き上げた。

 USOPCはその後、両選手の抗議行為は「遺憾」だと表明し、処分の可能性を示唆していた。しかしUSAトゥデーはこの日、USOPCのサラ・ハーシュランド(Sarah Hirshland)最高経営責任者(CEO)がインボーデンとベリーになだめるようなトーンの書簡を送ったと報じ、両選手が重い処分を免れたことが分かった。

 しかしハーシュランドCEOは、両選手の「行動的市民」であろうとする決意には感心したと述べた一方で、今後12か月の間に同様の行為が繰り返された場合は、重大な処分が科される可能性があると警告した。この期間には2020年の東京五輪が含まれている。

 トランプ大統領は米国における人種差別に抗議するプロスポーツ選手と何度も衝突しており、国歌の演奏中に膝をついた米ナショナルフットボール(NFL)の選手は愛国心がないと非難した。

 また、トランプ大統領の就任以来、様々な競技の優勝チームがホワイトハウス(White House)への表敬訪問を拒否している。先日の女子サッカーW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)では、スター選手のミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)がホワイトハウス訪問をボイコットすると主張し、トランプ大統領と衝突していた。

 東京五輪で米国選手がトランプ大統領に抗議した場合、五輪憲章で「いかなる種類の政治的、宗教的もしくは人種的な宣伝活動は認められない」と定めている国際オリンピック委員会(IOC)から処分を受ける可能性がある。(c)AFP