【8月21日 時事通信社】イタリアのコンテ首相が辞表を提出したことを受け、マッタレッラ大統領は21、22の両日、新たな政権発足に向けた各党との協議を行う。連立交渉がまとまらなければ、議会を解散し総選挙を実施する可能性がある。

 与党右派「同盟」を率いるサルビーニ副首相は9日、連立を組む新興左派「五つ星運動」との対立激化を理由に内閣不信任案を提出。早期の総選挙を主張している。一方、支持率が同盟を下回る五つ星は総選挙を回避したい考えだ。これに前与党の中道左派・民主党が同調する動きを見せており、新たな連立の枠組みが生まれるとの見方がある。

 欧州連合(EU)との取り決めに基づき、イタリアはEUと約束した財政措置を来年度予算に盛り込まなければ、付加価値税(消費税に相当)が自動的に引き上げられる。マッタレッラ大統領は予算審議を優先したい意向で、総選挙には消極的とされる。

 同盟の議席数は五つ星を下回るものの、最近の支持率は約38%に上昇。一方、五つ星は約17%で低迷している。総選挙が実施されれば、同盟の躍進は確実だ。

 民主党のレンツィ元首相は21日、フランスの国営テレビに対し、五つ星との連立について「可能ならばわれわれは挑戦し、政権を発足させるべきだ」と前向きな姿勢を改めて示した。

 両党は同盟の躍進を阻止したい思惑で一致する。レンツィ氏の元政治顧問は21日、仏公共ラジオに出演し、コンテ氏が「個人と党の利益を優先した」と非難したサルビーニ氏への批判が伊議会内で高まっていると指摘。「総選挙回避の可能性が高い」と分析した。(c)時事通信社