【8月21日 AFP】(更新)中国政府は21日、今月に入り行方不明になっていた香港にある英国総領事館の職員について、中国当局が拘束していることを認めた。

 中国外務省の耿爽(Geng Shuang)副報道局長は同日の記者会見で、同職員は深セン(Shenzhen)警察により、治安管理処罰法違反で「15日間の行政拘留」処分を受けていると説明した。

 耿氏は「はっきりさせておく、この職員は香港の市民であり、英国人ではない。つまり中国の国民だということだ」と述べ、これは国内の問題だと主張した。

 同職員の家族が公表したところによると、男性の氏名はサイモン・チェン(Simon Cheng)氏。チェン氏は8日、会議に出席するため、日帰りの予定で香港に隣接する深センへ出張。

 その夜同氏から、列車で戻り税関を通るところだとのメッセージが届いたものの「以後連絡が取れない」と、家族がフェイスブック(Facebook)で明かした。

 中国政府は香港の旧宗主国である英国に対し、香港で続いている民主改革を求めるデモをめぐるいかなる「介入」も無用だと、再三にわたって警告している。

 耿氏は「英国は最近香港に関し、誤った発言が多い」と指摘。「英側には、香港問題で騒ぎ立てたりあおったりしないよう、改めて要請する」と述べた。(c)AFP