【8月21日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)は20日、1-1で引き分けたウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)戦でPKを失敗したポール・ポグバ(Paul Pogba)に対する、SNS上での人種差別的投稿を非難した。

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 ユナイテッドは暴言に対して「嫌悪」を示し、「そういった見解の持ち主たちは偉大なクラブの価値を表しておらず、大多数のファンがソーシャルメディアでこのことを非難しているのは励みになる」と表明した。

「マンチェスター・ユナイテッドはどんな形であっても人種差別や差別を許容せず、#AllRedAllEqual(平等性などを啓発する活動)を通じて差別に対するキャンペーンに長きにわたって深く関与している」

 ユナイテッドのDFハリー・マグワイア(Harry Maguire)は、ソーシャルメディアを代表するツイッター(Twitter)とインスタグラム(Instagram)の両社に対し、「見るに堪えない挑発的な投稿」をなくすために、より積極的になるよう求めた。

 DF史上最高額の8000万ポンド(約103億円)でレスター・シティ(Leicester City)からユナイテッドに加入したマグワイアは、「うんざりだ。ソーシャルメディアはこのことに対し何らかの手を打つ必要がある」とツイートした。

「開かれているすべてのアカウントは、パスポートや運転免許証で身元確認されるべきだ。こういった見るに堪えない投稿を止め、他者を傷つけるアカウントを作らせてはならない」

 ポグバを標的にしたツイートには削除されたものもあり、いくつかのアカウントは停止となった。ツイッターの利用規約には、「特定の人物を標的とした嫌がらせには措置を取る」とある。

 また、女子イングランド代表を率いるフィル・ネビル(Phil Neville)監督は、ポグバへの人種差別的投稿を受け、選手はソーシャルメディアをボイコットするべきだとの見解を示した。

「フットボールコミュニティーとして、われわれは今、抜本的な対策を取らなければならないのではないかと思う。私と私の選手には案があるし、プレミアリーグとチャンピオンシップリーグ(2部)のスター選手にもそれがある」

「フットボールコミュニティーとしてソーシャルメディアを中止してはどうか。ツイッター社はこのことについて何も手を打たないだろうし、インスタグラム社も同じだろう。彼らは調査するというが何も起きていない」

「私はソーシャルメディアの経営者への信頼を完全に失ってしまった。なのでもっと強烈なメッセージを送ろうではないか。ソーシャルメディアを6か月中止する。それがソーシャルメディアの会社にどういった効果をもたらすか見てみよう」

 また、多くのコメンテーターはポグバはチェルシーとの開幕戦でPKを決めたマーカス・ラシュフォード(Marcus Rashford)に任せるべきだったと主張しているが、ラシュフォード自身はポグバへの支持を表明している。

「マンチェスター・ユナイテッドは家族。@paulpogba(ポグバ)はその家族の中で大きな存在だ。彼を責めるということはチームを責めるということだ」 (c)AFP/Kieran CANNING