【8月20日 AFP】アフリカ北西の大西洋に浮かぶスペイン・カナリア諸島(Canary Islands)のグランカナリア(Gran Canaria)島で17日午後に発生した森林火災は、19日の時点で制御できない状態に達した。高く立ち上る炎が空中からの消火活動を阻害しており、「環境的惨事」だと伝えられている。

 同島中心部の山岳地帯での森林火災は過去10日間で3度目。救助当局によると、周辺の複数の村から避難を余儀なくされた住民は合計9000人に上っている。

 避難者の正確な数は不明だが、死者が出たとの報告はない。また絶景で外国人の人気を集めるグランカナリアの観光業に、悪影響は及んでいない。

 当局によると、火災に見舞われている地域の北西部では炎の高さが50メートルに達して近づくこともできず、地上および空中での消火活動ができなくなっている。また同島の文化的中心地アルテナラ(Artenara)は災害地域内にあり、周辺道路が全て危険にさらされているため、住民が村内に足止めされている。

 ルイス・プラナス(Luis Planas)農業・漁業・食料・環境相は、今後48時間が「非常に重要」だと述べた。

 映像は19日撮影・提供。(c)AFP/Desiree MARTIN