【8月20日 AFP】米アラスカ州の海岸でまき拾いをしていた男性が、50年前にソ連の船員が海に投げ入れた瓶入りの手紙を見つけ、その後、SNS投稿やメディアを通じてこの船員の居場所が突き止められる出来事があった。

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 瓶を見つけたのはアラスカ州シシュマレフ(Shishmaref)で教員助手を務めるタイラー・イワノフ(Tyler Ivanoff)さん。手紙は手書きで「こんにちは。こちらはロシア極東船団の母船VRXFスラク(VRXF Sulak)号」「健康で長生き、そして楽しい航海を。1969年6月20日」と記されていた。

 イワノフさんが地元紙に語ったところによると、瓶の中は乾いていてワインのような古いアルコール臭がしたといい、手紙もぬれていなかった。

 イワノフさんは今月5日、瓶と手紙の文面の写真をフェイスブック(Facebook)に投稿。しかし、話はそこで終わらなかった。

 ロシアのテレビ局ロシア1(Rossiya 1)はウラジオストク(Vladivostok)内の差出人住所をたどり、現在クリミア(Crimea)在住の元船員アナトリー・ボトサネンコ(Anatoly Botsanenko)氏を突き止めた。

 ボトサネンコ氏は船員服姿でロシア1とのインタビューに応じ、1969年当時は35歳で、スラク号の乗組員だったと述べた。

 記者のスマートフォンで手紙を見たボトサネンコ氏は最初、「私の手書きではない」と懐疑的だったが、書かれていた差出人住所が昔の自宅のものであることを覚えていたという。(c)AFP