【8月19日 時事通信社】「お買い上げ商品は再生紙で包装します」。ベトナムの大手書店チェーン「ファハサ」が今月、プラスチック製レジ袋の削減に向けて新たな取り組みを始めた。民間企業に加え、ホーチミン市当局なども会議での使い捨てプラスチック製品の使用を減らす方針を決定。ベトナムでは、官民を挙げて「脱プラ」の動きが広がっている。

 国営ベトナム通信によると、同国では毎年約180万トンのプラごみが排出される。このうち、6月の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)で議題になった海洋のプラごみは73万トン前後。世界全体の約6%を占め、ベトナムのグエン・スアン・フック首相は対策に力を入れる。

 「ファハサ」はレジ袋の代わりに、広告の再生紙を使った紙袋や本を束ねるブックバンドを買い物客に提供。この書店をよく利用する30代の女性はブックバンドで束ねた本を抱え、「買った本はいつもバイクの荷物入れに入れて帰るので(レジ袋がなくても)不便だとは感じない」と好意的に受け止めている。

 ハノイ市内では、コーヒー店などで竹や紙を素材にしたストローを見掛ける機会が増えた。環境に優しい商品を多く取り扱う雑貨店「ゴー・エコ・ハノイ」は、竹などを素材にしたストローを販売。竹ストローの価格は1本1万ドン(約50円)前後と手頃だ。

 雑貨店の女性スタッフは「プラスチックの利便性を考えると、すべての使用をやめるのは難しい」と認めつつ、「買い物にはマイバッグを持参するなど自分たちでできることから一つ一つ習慣を変えることが大切だ」と語る。今年のG20サミットを主催した日本をはじめ世界各国で、プラごみ問題への関心が高まる中、ハノイの街角でも着実な取り組みが広がっている。(c)時事通信社