【8月19日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は18日、デンマーク領グリーンランドの買収に関心があると認め、政権内で「協議した」と記者団に語った。ただ、政権にとって買収は優先事項ではないとも述べた。

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 トランプ氏は「(買収)構想が浮上し、私は確かに、戦略的に興味深いと言った。われわれは関心を持っているが、(デンマークと)少し話すことになるだろう」と発言。その上で、政権にとって買収は「最優先事項ではない」と強調した。

 これに先立ち米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は15日、元不動産王のトランプ氏がグリーンランドの天然資源や地政学上の重要性に興味を示し、米国による購入が可能かどうか顧問らに相談したと報じていた。

 米領土とグリーンランドとの交換を検討しているか記者に問われると、トランプ氏は「多くの選択肢がある」「基本的には、大規模な不動産取引と変わらない」と回答。「グリーンランドはデンマークに非常に大きな損害をもたらしている。保有しているだけで年間約7億ドル(740億円)の損失だ。(略)そして戦略的に、それは米国にとって良いことだ」と付け加えた。

 広さ約200万平方キロの島の大部分が氷で覆われたグリーンランドはデンマークの自治領で、先住民イヌイット(Inuit)を中心に約5万7000人が暮らす。自治政府の外相は16日、ビジネスの話は歓迎するが、島は「売り物ではない」と述べている。(c)AFP