【8月19日 AFP】19-20スペイン1部リーグは18日、開幕戦が行われ、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)は1-0でヘタフェ(Getafe CF)に勝利。新加入のキーラン・トリッピアー(Kieran Trippier)の絶妙なクロスにアルバロ・モラタ(Alvaro Morata)が頭で合わせ、新生アトレティコが新シーズンを勝利でスタートさせた。

 アトレティコは早くも本拠地ワンダ・メトロポリターノ(Wanda Metropolitano)になじんだ様子のトリッピアーがカーブをかけたクロスを送り込むと、これにモラタが頭で合わせて先制した。その後、ヘタフェのホルヘ・モリーナ(Jorge Molina)とアトレティコのレナン・ロディ(Renan Lodi)に立て続けにレッドカードが提示され、両チームともに前半で10人ずつになってハーフタイムを迎えた。

 後半には、1億2600万ユーロ(約152億円)でベンフィカ(Benfica)から獲得したジョアン・フェリックス(Joao Felix)が華麗なドリブルからPKを獲得。このチャンスはモラタが失敗したが、交代でピッチを去るフェリックスにはスタンディングオベーションが送られ、チームもディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督が期待していたような完勝とはいかなかったものの、きっちり勝利で試合を締めくくった。

 アントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)がFCバルセロナ(FC Barcelona)に去ったアトレティコは、今夏2億5000万ユーロ(約300億円)を移籍市場に投じたが、そのほぼ半分を注いだフェリックスは、停滞気味の試合を鋭いドリブルで盛り上げた。19歳の若者は、アトレティコという新チーム、さらには今までよりも魅力的で、バルセロナやレアル・マドリード(Real Madrid)との優勝争いにも勝てる新たなスタイルの中心になるとみられる。

 それ以外の新戦力も、退場処分になる前のロディ、またスペイン1部リーグ史上でもわずか20人目の英国人選手となるトリッピアーのSBコンビがともに印象的なプレーを披露した。

 敗れたヘタフェも、昨季は最終節でバレンシア(Valencia CF)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)出場権争いに屈したものの、リーグ5位に食い込んだチームで、この試合でも躍進の原動力となった堅守を再び見せつけた。(c)AFP