【8月18日 AFP】スーダンを暫定的に統治している軍事評議会と民政移管を求めるデモ隊の指導部は17日、民政移行期間3年3か月の共同統治について定めた暫定憲法に調印した。

 祝賀は夜更けまで続き、熱狂的な群衆が首都ハルツームの通りを埋め尽くし、あふれんばかりの人を乗せた車がナイル川(Nile River)沿いの通りなどを、クラクションを鳴らしながら走り回った。

 調印式はナイル川沿いのフレンドシップホール(Friendship Hall)で行われ、軍事評議会のモハメド・ハムダン・ダガロ(Mohamed Hamdan Dagalo)副議長と、民主化勢力の一派「自由・変革同盟(Alliance for Freedom and Change)」を代表するアハメド・ラビ(Ahmed al-Rabie)氏が暫定憲法に調印した。

 式典には、エチオピアのアビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相やエジプトのムスタファ・マドブリ(Moustafa Madbouly)首相兼住宅・施設・都市社会相をはじめ、数か国から元首や首相、高官が出席した。

 暫定憲法により、文民6人、軍人5人の計11人による共同統治機関の監督を受ける暫定政権の設置が正式なものとなった。

 デモ隊の指導者モハメド・ナジ・アッサム(Mohamed Naji al-Assam)氏は、調印文書をとじた緑の証書ホルダーを振りかざし、「持続可能な民主主義の確立に向けて」協力していこうと軍事評議会に呼び掛けた。

 暫定憲法の調印により、オマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)前大統領に対する抗議デモをきっかけとして昨年12月に始まり8か月近く続いたスーダンの混乱に終止符が打たれた。約30年にわたって強権政治を行ってきたバシル氏は、今年4月に失脚している。

 映像は、暫定憲法の調印を祝福する人々。17日撮影。 (c)AFP/Abdelmoneim Abu Idris Ali and Jean-Marc Mojon