【8月17日 AFP】コンゴ民主共和国の南キブ(South Kivu)州当局は16日、同州で女性1人がエボラ熱で死亡し、生後7か月の息子もエボラウイルスへの感染が確認されたと発表した。同州でエボラ熱患者が確認されたのは初めてで、感染力の強い同ウイルスが周辺地域に広がる恐れが高まっている。

【記者コラム】エボラが流行している地の暮らし――コンゴ民主共和国

 同国では昨年8月1日に発生したエボラ熱の流行により、これまでに1900人以上が死亡している。当局の発表によると、死亡した女性は流行の中心地となっている北キブ(North Kivu)州ベニ(Beni)の一家と共に滞在しており、エボラ熱に感染した家族構成員の一人との「高リスク接触者」と特定されていた。

 女性はその後、自分の身元を4度にわたり偽り、移動制限を回避。ベニを出発し、北キブ州のブテンボ(Butembo)とゴマ(Goma)を経由して、南キブ州のブカブ(Bukavu)とムウェンガ(Mwenga)へ移動したという。女性は14日に死亡した。

 南キブ州はルワンダ、ブルンジ、タンザニアとの国境に接している。当局は発表で、「入国地点の監視と衛生管理を強化するためにあらゆる手段を講じていることを、隣接諸国に保証する」と述べた。(c)AFP/Ricky Ombeni and Marthe Bosuandole