【8月19日 Xinhua News】中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント、Tencent)が14日発表した2019年第2四半期(4~6月)決算は、純利益が241億4000万元(1元=約15円)と、市場予想の211億元を上回った。売上高は888億2000万元となり、市場予想の934億1000万元に届かなかった。

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 上半期(1~6月)は売上高が前年同期比18%増の1742億8600万元、純利益は25%増の513億4600万元だった。

 フィンテックと企業向けサービス事業の売上高は37%増の229億元。6月末時点で、資産管理プラットフォーム「理財通」の総管理資産は8000億元を超えた。

 オンラインゲーム事業の売上高は8%増の273億元。モバイルゲームの売上高は26%増の222億元だった。既存の主力ゲームと新たにリリースしたゲームの人気の高さが追い風となった。モバイルゲームの売上高は前期比で5%増加した。

 通信とSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)事業では、SNSとその他広告の売上高が前年同期比28%増の120億元だった。チャットアプリ「微信(WeChat)」の朋友圏(モーメンツ)やニュース情報サービスアプリ「QQ看点」などの広告在庫と露出量の増加が寄与した。微信と海外向けサービスWeChatを合わせた月間アクティブユーザー数(MAU)は7%増の11億3300万人。QQのスマート端末のMAUは7億700万人と、前年同期からほぼ横ばいだった。

 デジタルコンテンツ事業では、付加価値サービスの有料会員数が10%増の1億6890万人。動画や音楽配信サービスの有料会員数の増加がけん引した。騰訊視頻(テンセントビデオ)の有料会員数は30%増の9690万人となり、有料会員数の伸びは鈍化した。

 オンライン広告事業は、厳しいマクロ環境や業界全体のショート動画広告在庫の供給増を背景に、売上高は16%増の164億元となった。メディア広告の売上高は7%減の44億元。前年同期に開催されたサッカーワールドカップ(W杯)効果の反動減が響いた。テンセントは現在の厳しいビジネス環境によるマイナスの影響が、2019年下半期までに続くとの見通しを示している。(c)Xinhua News/AFPBB News