【8月16日 AFP】14日に行われたテニス、ウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2019)男子シングルス2回戦で、またも騒動を起こしたオーストラリアのニック・キリオス(Nick Kyrgios)が15日、合計11万3000ドル(約1200万円)の罰金処分を科された。同選手は問題の試合で激高し、ラケット2本を破壊したほか、主審に暴言を浴びせた揚げ句に唾を吐くそぶりを見せていた。

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 男子プロテニス協会(ATP)は、24歳のキリオスに科した高額な罰金の理由として、ボールアビューズ(乱暴な取り扱い)、無許可でコートを去ったこと、わいせつな言葉を吐いたこと、スポーツマンらしからぬ行為などがあったと説明した。スポーツマンらしからぬ行為は合計4件あり、1件につき罰金2万ドル(約212万円)が科され、さらに別の1件の暴言で2万ドルが加算されている。

 今回の問題に関しては徹底的な調査が実施されることになっており、キリオスはその結果次第で出場停止処分に直面する可能性があるとの警告も受けた。

 世界ランク27位のキリオスは、カレン・ハチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)に7-6(7-3)、6-7(4-7)、2-6で敗れた試合の後、ファーガス・マーフィー(Fergus Murphy)主審を「くそばか野郎」呼ばわりして握手を拒み、審判の椅子に向かって唾を吐いたとされている。

 試合中にはタイムバイオレーションを取られたほか、1ポイントを剥奪されたり、第2セットの終了時には許可なくコートを後にして再び警告を受けたりした。その際には、通路でラケット2本を破壊する様子が確認された。また、マーフィー主審に向かって、「最悪の審判だ。間違いない」と叫ぶ場面もあった。

 ATPはコメント文で、「現地での罰金に加え、ATPは試合中と試合直後に何が起きたのか詳細に確認し、追加措置が必要かどうか見極める」「その結果次第では、追加の罰金処分、あるいは出場停止処分の可能性がある」と記した。

 6月に行われたフィーバーツリー選手権(Fever-Tree Championships 2019)でも、キリオスはマーフィー主審と口論を起こしていた。このときは、「試合を不正操作している」と線審を攻撃し、コードバイオレーションを取られた。(c)AFP