【8月15日 AFP】サッカーのエミリアーノ・サラ(Emiliano Sala)選手を乗せた小型飛行機が今年1月に墜落した事故に関し、英航空事故調査委員会(AAIB)は14日、事故発生時、サラ選手と墜落機の操縦士が「致死的な」水準の一酸化炭素にさらされていた可能性が高いとする検査結果を発表した。

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 AAIBは特別報告の要約として、「毒物検査により、乗客の一酸化炭素ヘモグロビン(COHb、一酸化炭素とヘモグロビンが結合した物質)濃度が高い水準にあったことが分かった」とし、「操縦士も一酸化炭素にさらされていた可能性が高いと考えられる」と説明した。

 事故は1月21日夜にイギリス海峡(English Channel)で発生。サラ選手はこの時、イングランド・プレミアリーグ所属(当時)のカーディフ・シティ(Cardiff City)に移籍するため、フランスから同クラブの本拠地があるウェールズに向かっていた。事故後、同選手の遺体は収容されたが、操縦士のデビッド・イボットソン(David Ibbotson)氏は見つかっていない。

 サラ選手の遺族は今回の発表について、「多くの疑問が浮かぶ」と表明。遺族の弁護士、ダニエル・マコバー(Daniel Machover)氏は「親族や大衆は、一酸化炭素がどうやって操縦室に入り得たのか知る必要がある」と述べた。(c)AFP