【8月15日 AFP】スリランカで毎年恒例の仏教の祭りで、70歳の痩せこけたゾウをパレードに出演させることについてソーシャルメディアで抗議の声が上がり、このゾウの出演が取りやめになった。

 祭りを主催する仏歯寺(Temple of the Tooth)の関係者は、年老いたゾウ、ティキリ(Tikiri)は数十頭のゾウが出演する14日の祭りのフィナーレには参加しない、と述べた。

 動物愛護者らは、絶大な人気を誇るこの祭りでティキリに豪華な衣装を着せ数キロ行進させることに対し当局に猛抗議していた。アジアゾウの専門家はAFPの取材に対し、ティキリを祭りに出演させることは非人道的だとし、「明らかにこのゾウは深刻な栄養不足で、死期が近い」と話した。

 スリランカで最も神聖な仏教寺とされる仏歯寺は、伝統的な太鼓と踊り、そして飼いならされたゾウ約100頭の出る祭りを毎年開催している。裕福なスリランカ人はゾウをペットとして飼うことが多いが、不適切な飼い方と虐待が幾度となく問題になっている。(c)AFP