【8月13日 時事通信社】ウクライナのゼレンスキー大統領が、10月の天皇陛下の「即位礼正殿の儀」に合わせ、就任後初めて来日する方向で検討していることが13日、分かった。複数の外交筋が明らかにした。安倍晋三首相と会談し、ウクライナ紛争の解決策などをめぐり意見交換する。

 コメディー俳優出身のゼレンスキー氏は絶大な人気を誇り、4月の大統領選決選投票で圧勝。5月の就任演説では、ロシアによるクリミア半島併合や軍事介入で危機が続くウクライナの国民結束や発展を訴える中、「科学技術では日本人にならねばならない」と手本にする姿勢を示した。

 ウクライナ大統領の訪日は、2011年1月のヤヌコビッチ氏、16年4月のポロシェンコ氏に続き、3年半ぶり。日ウクライナ首脳会談は16年9月に国連本部で行ったのが最後だ。ゼレンスキー氏は先例に従い、首都キエフの姉妹都市・京都も視察するとみられる。

 ゼレンスキー氏は現在、自国と対立してきたロシアのプーチン大統領との会談を模索している。北方領土問題の解決を目指す安倍首相としては、和平の機運を後押しし、ウクライナ危機に伴う日本の対ロシア制裁解除に結び付けたい考えだ。

 ウクライナ東部で14年以降、約1万3000人が死亡した紛争をめぐり、日本はフランスとドイツが仲介する和平協議を支持している。旧ソ連チェルノブイリ原発事故と東京電力福島第1原発事故を受けた情報共有や、ウクライナと中国の軍事協力なども会談で取り上げられそうだ。(c)時事通信社