【8月14日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)政権は13日、主要電子機器をはじめとする中国からの輸入品の一部に対する追加関税について、発動を12月15日に延期すると発表した。米小売店や世界の金融市場に早めのクリスマスプレゼントが贈られた格好となった。

 これに加え同日、米中高官らが電話で通商協議を行ったことが判明し、ここ数週間で激化していた貿易戦争が緩和に向かうさらなる兆しが出ている。

 トランプ大統領は今月1日、中国からの輸入品3000億ドル(約32兆円)分に対する追加制裁関税を発表。9月1日発動予定のこの関税により、中国から米国への輸入品すべてが追加関税の対象となるとされていた。しかしトランプ氏が発表すると即座に、年末商戦に向け準備を進める小売業者から激しい抗議の声が上がった。

 通商代表部(USTR)は13日、中国製の携帯電話、ラップトップ型パソコン、コンピューター用モニター、ビデオゲーム機、また玩具や靴類、衣類の一部について、新たに課される10%の関税の発動を12月15日まで延期すると発表した。

 この措置についてトランプ氏はニュージャージー州で記者団に対し、「関税の一部が米国の消費者に影響を及ぼす場合に備えてクリスマスシーズンのために行っているが、これまで影響はまったく出ていない」と語った。(c)AFP/Heather SCOTT