【8月13日 AFP】台湾政府は、観光客が総統府に無料で1泊できる企画を発表した。台湾の観光業界は、中国が同地への個人旅行を禁止したことを受けて打撃を受けている。

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 蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は動画で「台湾を訪れ、人々の温かさとおもてなしを体験してください」と英語で語り掛け、「滞在中、私の客人として総統府で一晩過ごしてはいかがでしょうか」と提案した。

 世界中から選ばれた最大20人の旅行者が、100年前に建造され台北の名所となっている総統府に無料で1泊できるという。

 応募できるのは、台湾市民以外の20歳以上。旅行日程と「独創的な動画」の提出が求められている。宿泊は10月から可能になる予定。

 中国は数週間前、台湾への個人旅行の許可中止を発表。台湾経済への影響が懸念されている。

 台湾では蔡氏が3年前に総統に就任して以降、中国本土からの観光客が激減。蔡氏が率いる民主進歩党(DPP)は、中国政府が蔡政権を脅かす「武器」として旅行客を利用していると非難している。(c)AFP