【8月14日 AFP】多数の未成年の少女を性的目的で人身取引したとして米国で起訴されていた米富豪のジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)被告(66)が勾留中に自殺したとされるのは、同被告と複数の著名人のつながりを示す証言が新たに公開された翌日だった。

 被害者とされるバージニア・ジュフリー(Virginia Giuffre)さん(36)は9日に公開された法廷文書の中で、エプスタイン被告が長年にわたり交際してきた多数の政治家や著名人の一部との性行為を強要されたと証言した。

 米国の大統領や上院議員から英国の王子、元英新聞王の娘まで、エプスタイン被告のスキャンダルに巻き込まれた著名人について以下にまとめた。

■英王子と米大統領

 ジュフリーさんは、未成年だったときに英国のアンドルー王子(Prince Andrew)と性行為をさせられたと証言。英王室はこの疑惑について、繰り返し強く否定してきた。しかし9日に公開された文書には、ジュフリーさんの腰に手を回して立つアンドルー王子の写真も含まれていた。

 エプスタイン被告は、大統領就任前のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏や、ビル・クリントン(Bill Clinton)元大統領と親しい関係にあったことで知られている。トランプ氏とクリントン氏がエプスタイン氏の自家用機で旅する一方、エプスタイン氏はトランプ氏がフロリダ州に所有する別荘「マーアーラゴ(Mar-a-Lago)」で開かれるパーティーの常連客だった。

■元英新聞王の娘

 元英新聞王ロバート・マックスウェル(Robert Maxwell)氏の娘ギレーヌ・マックスウェル(Ghislaine Maxwell)氏(57)は、エプスタイン被告の友人で元愛人だ。

 ジュフリーさんによると、ギレーヌ氏がジュフリーさんら高校生くらいの年頃の少女たちをスカウトし、エプスタイン氏への性的接待をさせていた。この性的虐待には、ギレーヌ氏自身も加わっていたという。

 ギレーヌ氏は疑惑を否定。ジュフリーさんをうそつきと呼び、名誉毀損(きそん)で訴えた。ギレーヌ氏の現在の所在は不明。

■米政治家

 ジュフリーさんは、ジョージ・ミッチェル(George Mitchell)元米上院議員(85)の下にも派遣され、性行為をさせられたとも証言。ミッチェル氏も、疑惑を強く否定している。

 ミッチェル氏は1989年から1995年まで上院多数党院内総務を務めたほか、北アイルランド紛争の和平合意の立役者の一人でもある。バラク・オバマ(Barack Obama)政権下では中東特使を務めた。

 ジュフリーさんは他にも、ビル・リチャードソン(Bill Richardson)前米ニューメキシコ州知事の元にも派遣されたと明かした。リチャードソン氏も、疑惑を断固として否定している。

 リチャードソン氏とミッチェル氏は、いずれも起訴されていない。(c)AFP/Peter HUTCHISON