【8月13日 AFP】(更新)中国本土への容疑者引き渡しを可能とする「逃亡犯条例」改正案への反対運動をきっかけとするデモの参加者が12日午後から座り込みなどの抗議行動をしたため、発着便がすべて欠航となっていた香港空港(Hong Kong International Airport)が13日朝、発着便の運航業務を再開した。

 13日朝、荷物を持った乗客らが搭乗手続きを行う姿が見られた。運航情報の表示システムには、複数のフライトが搭乗手続き中や搭乗中であることを示す情報が表示された。

 しかし、発着を待っている便が多数残っている上、民主派が13日午後にも空港で抗議行動を呼び掛けていることから、空港業務の完全な正常化には程遠い状況だと言える。

 12日午後、黒い服を着た5000人以上の民主派のデモ隊が空港ビルで座り込みなどの抗議行動を始めたことを受けて、同空港の発着便はすべて欠航となっていた。

 デモ隊は、11日夜に警察の暴力で顔に重傷を負った女性1人が失明したと主張。また警察が地下鉄駅で催涙ガスを使用した動画も出回っており、これらのことへの怒りが12日の空港での抗議行動につながった。

 夜にかけてデモ参加者は徐々に空港を後にし、警察がデモ隊を強制的に排除することはなかったが、13日朝になって、空港ターミナルビルの各所にデモ隊が掲げていたポスターなどの多くが撤去された。その時点で、デモ隊が描いた落書きは消されていなかった。

 ポスターの中には「目には目を」と書かれたものもあった。このスローガンは、11日夜のデモで顔に重傷を負った女性が片目を失明したと報じられたことを受けて、デモ隊が採用したものだ。

 13日朝の時点で空港に残っていたデモ参加者はわずかしかいなかった。13日にも空港で大規模な抗議行動をするのか、また当局がそれを許すのかは現時点では不明だ。(c)AFP/India BOURKE