【8月13日 AFP】テニス、ウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2019)は12日、男子シングルス1回戦が行われ、7か月ぶりのシングルス復帰戦に臨んだアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は4-6、4-6でリシャール・ガスケ(Richard Gasquet、フランス)に敗れた。試合後には、2週間後に開幕する今季の四大大会(グランドスラム)最終戦、全米オープンテニス(The US Open Tennis Championships 2019)のシングルスに出場する予定はないと明言した。

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 グランドスラム通算3勝を誇る元王者は「全米オープンのシングルスでプレーするつもりはない」「チームと一緒に下した決断であり、(シングルスの)ワイルドカード(主催者推薦)は受けないことにした」と明かした。その一方で、男子と混合の両ダブルスに出場するつもりであるとも語った。

 マレーは股関節の手術に踏み切った1月から回復を目指す中で、本来の調子を取り戻すにはまだ課題が残っており、シングルスの出場は限定的なものになると認識。ダブルスでは2か月前に復帰を果たしたものの、5セットマッチとなるグランドスラムのシングルスで十分にプレーできる準備が整っているかは分からないと話した。

 ガスケ戦の前に全米オープンの主催者からシングルスのワイルドカードに関して打診があったことを示唆したマレーは、「きょう試合後に自分がどういう気持ちになるか分からなかった」「そうした決断を下す前に何試合かこなしたかった」とした上で、「たとえ、決めるまでに1週間から10日間の猶予をもらえたとしても、自分が全米に出る絶対的な保証はなかった」と語った。

 その一方で、マレーは全米オープンを控えた最後の前哨戦となるウィンストンセーラム・オープン(Winston-Salem Open 2019)については出場の可能性を残しており、「プレーするかもしれない」と話した。

 マレーがこの日の大会の話題を独占する中で、同じく元全米オープン王者のマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)も、ラドゥ・アルボット(Radu Albot、モルドバ)に4-6、6-7(6-8)のストレート負けを喫した。

 その他では、ワイルドカードで出場している米国のサム・クエリー(Sam Querrey)が、フランスのピエール・ユーグ・エルベール(Pierre-Hugues Herbert)を7-6 (7-2)、7-6(7-1)で下し、第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が待つ2回戦に駒を進めた。

 通算7度の大会制覇を誇る第3シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、アルゼンチンのファン・イグナシオ・ロンデロ(Juan Ignacio Londero)との2回戦から登場する。ロンデロは1回戦でイタリアのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini)を7-6(7-3)、6-3で下した。(c)AFP