【8月13日 AFP】香港で12日、警察による暴力行為を非難する数千人の民主派デモ隊が香港空港(Hong Kong International Airport)内に集結したことを受け、同空港の発着便がすべて欠航となった。

 世界で最も利用者が多いハブ空港の一つである同空港が突然閉鎖される中、中国政府は暴力的なデモの一部を「テロ」と非難し、デモ隊に対する怒りを募らせていることを示唆した。

 当局は、13日午前6時(日本時間同7時)の空港再開を目指していると発表したが、到着ロビーには深夜になっても数百人のデモ隊がとどまり、退去する様子を見せていない。

 香港で10週間にわたり続く反政府デモは、既に英国による1997年の香港返還以降で最大規模にまで拡大していたが、空港閉鎖によりさらなる激化の様相を呈している。

 警察は先週末、市内約10か所でデモ隊と対峙(たいじ)し、地下鉄の駅や混雑した商店街で催涙ガスを使用した。一方のデモ隊は、機動隊に対しれんがを投げたり、消火器を噴射したり、ホースで水を掛けたりして対抗した。

 当局によると、衝突により45人が負傷し、うち2人が重傷を負った。負傷者の中にはビーンバッグ弾で顔を撃たれたとされる女性が含まれており、女性はこれにより失明したといううわさも流れている。(c)AFP/Elaine YU