【8月12日 AFP】シンガポール政府は12日、象牙とその加工品の国内販売を2021年9月1日から全面的に禁止すると発表した。同国は、野生生物の違法取引の取り締まりを強化している。

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 これまで2年にわたり、非政府団体や象牙販売業者、市民との協議を重ねてきた政府は、「世界象の日(World Elephant Day)」に合わせて今回の発表を行った。

 シンガポール当局は先月、総重量にして9トン近い、同国史上最多の密輸象牙を押収。300頭のアフリカゾウから採取されたとみられ、約13億6000万円相当と推定されている。

 シンガポールでは1990年に、あらゆる象牙商品の国際取引を禁止。ただ現状では、国際条約でゾウが保護対象になった年以前に輸入されたものであることが証明された象牙商品については、国内販売が認められている。(c)AFP