【8月12日 AFP】19-20イングランド・プレミアリーグは11日、開幕戦が行われ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)はマーカス・ラシュフォード(Marcus Rashford)が2得点を記録するなどしてフランク・ランパード(Frank Lampard)監督が初陣を飾ったチェルシー(Chelsea)に4-0で快勝し、完璧なシーズンのスタートを切った。

 昨季の悲惨な記憶を拭い去るために幸先が良い出だしを必要とされていたユナイテッドは、その通りにスタートダッシュに成功してみせた。ラシュフォードのPKで先制すると、後半の16分間でアントニー・マルシアル(Anthony Martial)、ラシュフォード、そしてデビュー戦となったダニエル・ジェームズ(Daniel James)が立て続けに得点を記録し、オールド・トラフォード(Old Trafford)を熱狂させた。

 チームを率いるオレ・グンナー・スールシャール(Ole Gunnar Solskjaer)監督は、「われわれはリスクを取ったが、それがここでのやり方だ。自分からつかみにいかないといけない。リスクと報酬だ。きょうは報われたね」とコメントしている。

 昨季54失点したディフェンスラインを補強するため、合計1億3000万ポンド(約165億円)を費やして獲得したハリー・マグワイア(Harry Maguire)とアーロン・ワン・ビサカ(Aaron Wan-Bissaka)も、初の公式戦で印象的な働きを見せた。

 DF史上最高額の8000万ポンド(約103億円)で加入したマグワイアは、「自分としてもチームとしても素晴らしいスタートだ。前半は少し運が良かったが、後半は本来の姿に近かった」と試合を振り返った。「昨季はここ(オールド・トラフォード)で無失点試合がたった2試合しかなかったことは知っていた。要塞(ようさい)を築かないとね」

 一方、ボールは支配しながらもユナイテッドのカウンターへの対応に苦しんだチェルシーは、経験豊富なDFダビド・ルイス(David Luiz)をアーセナル(Arsenal)に放出した決定に疑問符がつく。

 若手選手への信頼が厚いランパード監督は、タミー・アブラハム(Tammy Abraham)とメイソン・マウント(Mason Mount)を先発させるなど大胆なメンバー起用に打って出た。チームは補強禁止処分を受けて今夏は新戦力を獲得できなかったほか、多くの主力がけがをしているが、ランパード監督は言い訳はしなかった。

「きょう送り出したチームは間違いなく戦えていたが、四つのミスを犯してしまい、それらが試合を決定づけてしまった」「相手はカウンター主体のチームで、それが大きな強み。彼らにはペースがあり、機会を与えてしまえばカウンターを仕掛けてくる。試合のほとんどの時間で、われわれはそれを許さなかった。学ぶべきことがたくさんある」 (c)AFP/Kieran CANNING