リビア首都攻防戦が3日間停戦に、イスラム教の祭日「犠牲祭」で
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【8月11日 AFP】内戦状態が続くリビアで10日、首都トリポリをめぐって攻防戦を繰り広げる国民合意政府(GNA)と有力軍事組織「リビア国民軍(LNA)」が、イスラム教の祭日「犠牲祭(イード・アル・アドハ、Eid al-Adha)」を翌日に控えて3日間の停戦に合意した。
リビア国民軍は、元国軍将校の実力者ハリファ・ハフタル(Khalifa Haftar)氏が率いる民兵組織。東部ベンガジ(Benghazi)を支配下に置き、国連(UN)が承認した国民合意政府が統治する首都トリポリ奪取を目指し、4月上旬から攻勢をかけてきた。それを国民合意政府派の武装勢力が、トリポリ南郊の戦闘で押しとどめている。
しかし、国民合意政府が条件付きで3日間の停戦に同意したことを受け、リビア国民軍側も「犠牲祭に配慮して」停戦を受け入れ「トリポリ周辺において全ての軍事行動を停止する」と発表した。リビア国民軍のアフマド・メスマリ(Ahmad al-Mesmari)報道官によると、停戦期間は10日午後3時(日本時間午後10時)から12日午後3時まで。
一方、リビア国民軍の支配下にあるベンガジで同日、自動車爆弾が爆発し、国連リビア支援団(UNSMIL)の職員3人が死亡、3人が負傷した。国連は、安全上の懸念から閉鎖していたベンガジ事務所を数か月前に再開したばかりだった。
世界保健機関(WHO)によると、リビアでは8月までの4か月間、戦闘で1093人が死亡、5752人が負傷し、住む家を追われた人は12万人を超える。(c)AFP