【8月10日 AFP】米ロサンゼルス南西に位置する高級住宅地マンハッタンビーチ(Manhattan Beach)で、民泊の是非をめぐり住民同士が激しく対立している。新たな火種は、民泊賛成派が自宅を鮮やかなピンクに塗り替え、大きな絵文字を描き込んだことだ。

 マンハッタンビーチは数年前、「小さな町」ならではの独自の雰囲気を維持するため、民間住宅の30日未満の短期賃貸を禁止する措置を導入した。しかし、民泊賛成派のキャスリン・キッド(Kathryn Kidd)さんは、ビーチの目と鼻の先に所有する家を民泊仲介サイト「エアビーアンドビー(Airbnb)」に登録。近隣住民の当局への通報を受け、今年5月に罰金4000ドル(約42万円)を科された。

 数週間後、キッドさんの家は派手なピンク色に塗り直され、大きな黄色い絵文字が二つ描き込まれた。一つは、ジッパーで口を閉じたもの、もう一つは、舌をだらりと垂らし、つけまつげをした目をぎょろっとむいている。

 近隣住民は、この絵文字は自分たちをからかうためのものだと考えたようだ。キッドさんを当局に通報した一人、スーザン・ウィーランド(Susan Wieland)さんは地元メディアに対し、キッドさんと話をした際に自分はつけまつげをしていたと語っている。

 一方のキッドさんは、「みんな、他人のことで不機嫌になるより、ハッピーに、明るく、ポジティブに楽しみましょう」というメッセージを発信したかっただけだったとニュースサイトEasyReaderNewsに語り、絵文字はウィーランドさんを描いたものではないと主張した。

 怒りが収まらない住民たちは今週、市議会に対し、家をもっと地味な色に塗り直すようキッドさんに命じてほしいと要求。当局は、判断を求めて条例を調べている。(c)AFP