【8月10日 AFP】米テキサス州エルパソ(El Paso)にある小売り大手ウォルマート(Walmart)の店舗で3日発生した銃撃事件の実行犯が、逮捕後に「メキシコ人たち」を標的にしたと語っていたことが分かった。米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)などが9日、事件の逮捕令状と逮捕時の状況報告を掲載した。

 令状によると、逮捕されたのはテキサス州アレン(Allen)在住のパトリック・クルシアス(Patrick Crusius)容疑者(21)で、逮捕容疑は殺人。

 令状に付属している逮捕時の状況報告によれば、容疑者は警察に囲まれて車から降りた際、両手をあげて「自分が銃撃犯だ」と申告。さらに、警察署では黙秘権や弁護人を同席させる権利を主張せず、「メキシコ人たち」を狙ったと供述した。

 容疑者は銃撃を実行する前、インターネット上で白人至上主義的な声明を公開し、テキサス州への「ヒスパニックの侵略」を恐れているとしていた。

 事件の犠牲者のうち8人はメキシコ国民だったが、多くが中南米系の米国民だった。

 容疑者は声明で、「侵略がもたらす文化的、民族的な置き換え」から米国を「守ろうとしている」と主張。白人の男がモスク(イスラム礼拝所)で51人を殺害したニュージーランド、クライストチャーチ(Christchurch)での3月の銃撃事件にも言及した。(c)AFP