【8月9日 AFP】イスラエルで今週、同国に加え、フランス、ギリシャ、米国の海軍による合同軍事演習が実施された。

 北部の港湾都市ハイファ(Haifa)沖に、参加各国の兵士らを乗せた軍艦が集結し、巨大な波を意味する「マイティー・ウエーブ(Mighty Waves)」と名付けられた4日間の軍事演習に臨んだ。

 イスラエル北部で巨大地震が発生して多数が死亡し、インフラが壊滅状態となったという想定で、民間人負傷者の海上搬送、溺れた人の救助、人道支援物資の搬入のシミュレーションを行った。

 別の7か国からも、海軍の代表者らがオブザーバーとして参加した。

 イスラエル海軍のリアブ・ジルバーマン(Liav Zilberman)氏によると、同国がこれほど大規模な合同軍事演習を主催・運営したのは今回が初めてだという。

 同国の元国家安全保障顧問で、現在はエルサレム安全保障戦略研究所(JISS)の副所長を務めるエラン・レルマン(Eran Lerman)氏は、イスラエルは常々、欧米同盟国に対する存在感を高め、中東における最強の軍事大国とのイメージ強化を意識しており、今回の合同演習もそのための機会の一つだとみている。

「世界の主要国から、軍事協力が可能かつ望ましい国とみなされるという事実そのものが、仮想敵国への抑止力となり、志を同じくするアラブ諸国との連携強化にもつながる」と、レルマン氏は分析している。(c)AFP