【8月9日 AFP】韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領は9日、新たな駐米大使に外交官出身で与党議員の李秀赫(イ・スヒョク、Lee Soo-hyuck)氏を任命した。ただ、報道によれば同氏は昨年、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領を「信用できない」と非難している。

 李氏は、2000年代前半に北朝鮮の核開発をめぐる6か国協議の韓国代表を務めたベテラン外交官。北朝鮮の核問題や米韓関係に必ずしも真剣に取り組んでこなかった米国との外交のかじ取りを担うこととなる。

 だが、韓国紙・朝鮮日報(Chosun Ilbo)は昨年、トランプ大統領を非難する李氏の発言を報じている。

 李氏は同紙に対し、米ホワイトハウス(White House)で開かれた米韓首脳会談の席で文大統領が翻訳された記者の質問に答えようとするのを、トランプ大統領が「確かに前に聞いた」と言って遮った一件について、「あれがトランプ氏のやり方だ。文氏にだけ、ああいう振る舞いをしたとは思わない。彼(トランプ氏)は信用できない」と述べたという。

 さらに、ビジネス畑出身のトランプ氏の言葉は口先だけの傾向があると指摘。「正直なところ、私は全く好きではない」と述べたが、その対象がトランプ氏自身か、同氏のマナーかは明言しなかったとされる。

 駐米大使が絡んだ失言では7月、トランプ氏と同政権を「無能」などと酷評した英国大使の報告メモが流出し、大使が辞任する騒ぎが起きている。(c)AFP