【8月9日 AFP】モンスーンで豪雨が続くミャンマーが、広範囲にわたって大規模な洪水に見舞われている。政府当局は8日、約3万人が避難を余儀なくされていると発表した。

 社会福祉・救済復興省によると、最も洪水が深刻なのは最大都市ヤンゴン北方にあるバゴー(Bago)管区西部とモン(Mon)州、カレン(Karen)州。

 バゴー管区のシュウェイン(Shwegyin)では、上空からの映像で、町一帯が広大な湖のようになっていることが分かる。シッタン(Sittaung)川沿いに立ち並ぶ家屋は、ほとんどが屋根だけが水上に出ている状態だ。現場では救援隊員らが、洪水被害が及んでいない場所へ住民たちを移送する活動にあたっている。

 多くの住民は地元の僧院に避難しているが、濁流の中を腰まで水に漬かって歩いたり、木製のボートにペットと積めるだけの家財道具を載せたりして避難する人の姿もみられる。

 防災当局幹部のコーコー・ナイン(Ko Ko Naing)氏によれば、洪水による避難者は8日現在、ミャンマー全土で3万人を超えるという。

 一方、国連人道問題調整事務所(OCHA)の推計は、ここ数週間の避難者数は約8万9000人となっているが、多くはすでに自宅に帰還したとしている。(c)AFP