【8月8日 AFP】パプアニューギニアのジェームズ・マラペ(James Marape)首相は7日、国の債務およそ80億ドル(約8400億円)を中国からの借り換えに切り替えられないか中国政府に打診したとの政府発表について、自分に無断で発表されたものだとして撤回する意向を表明した。

 パプアニューギニア首相府は6日、マラペ氏が首都ポートモレスビーで駐パプアニューギニア中国大使と会談し、政府債務の借り換えを中国に申し出たと発表。中国は太平洋地域で影響力を強めており、借り換え要請は同地域における影響力を維持したいオーストラリアや米国を刺激しかねない動きだ。

 しかし、同首相府は7日午後になって新たな声明を発表し、マラペ氏が国の借金問題対策で「一方向に中国へ向かっている」との見方は「正しくない」と主張した。

 マラペ氏はまた、パプアニューギニアが中国と主に貿易に関して協議を進めている一方、世界銀行(World Bank)やアジア開発銀行(ADB)とも話し合いを行っていると強調した。(c)AFP