【8月6日 AFP】テニス、ロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2019)は5日、女子シングルス1回戦が行われ、四大大会(グランドスラム)通算5勝のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)は大会第16シードのアネット・コンタベイト(Anett Kontaveit、エストニア)に6-4、3-6、4-6で逆転負けした。

 途中棄権したウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)1回戦以来の実戦に臨んだシャラポワは、第1セットを先取して第2セットも序盤にブレークに成功し、一時は白星を挙げるかに思われた。

 しかし勝負が第3セットにもつれると、劇的な展開になった第9ゲームでコンタベイトがブレークに成功。シャラポワも9度のデュースに持ち込む粘りを見せたが、コンタベイトが3度目のブレークチャンスで15分間に及んだゲームをものにした。

 そしてコンタベイトのサービングフォーザマッチで迎えた次のゲームでは、最後にシャラポワのリターンがオーバーして試合終了。最初のマッチポイントで勝利を収めたコンタベイトは、「とにかく、ポイントを一つずつ取っていくことを心掛けて、スコアについてはそれほど考えなかった。それが最後に功を奏した」と振り返った。

 コンタベイトがヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)とカルラ・スアレス・ナバロ(Carla Suarez Navarro、スペイン)の勝者との2回戦に駒を進めた一方で、シャラポワは次週米シンシナティ(Cincinnati)で行われるウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2019)を見据えている。

 今大会と同様にワイルドカード(主催者推薦)でシンシナティ大会に出場するシャラポワは、「今は休んでいる場合じゃない」とコメント。今季も度重なるけがに見舞われて世界ランク82位まで後退している32歳は、右肩の手術で4か月以上戦列を離れた後、グラス(芝)コートシーズンからツアーに復帰した。

 シャラポワはこの日の激闘について、左前腕のけがで途中棄権を余儀なくされたウィンブルドンから着実に前進していることを示せたと話し、「たくさん練習をこなして、ここまでたどり着いたから、この試合を戦い抜けたことは良かったと思う」「思い通りの結果でないのは確かだけれど、全体的にはかなりの感触を得た」と手応えを口にした。

「今は自信をつけること、そして調子を上げることに集中している。それは時間の経過と実戦の数でついてくるはず」「残念ながら、まだそこまでは達していないから、とにかく取り組んでいくだけ」

 今大会では第1シードのアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)を筆頭に、第2シードの大坂なおみ(Naomi Osaka)らトップシード8人は、いずれも1回戦を免除されている。

 そうした中で、グランドスラム3勝を誇る第12シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)は、ロシアのダリア・カサキナ(Daria Kasatkina)に6-0、2-6、4-6で敗れて2回戦進出を逃した。

 一方、第15シードのキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)と第11シードのベリンダ・ベンチッチ(Belinda Bencic、スイス)の元大会女王は、それぞれ危なげなく1回戦を突破した。(c)AFP