【8月6日 CNS】中国・湖南省(Hunan)の景勝地、張家界(Zhangjiajie)の天門山(Tianmenshan)天門洞(Tianmendong)で1日、エクストリーム・クライミングモーターバイクの耿潔(Geng Jie)選手(33)が999段の石段をバイクで上るのに挑戦し、わずか56秒で成功した。

 天門山は著名な景勝地の張家界の中にあり、天門洞は海抜1300メートルを超える絶壁上の、非常に珍しい高所にある鍾乳洞だ。今回の挑戦が行われた「天梯(天に通じる道)」と呼ばれる石段は、天門洞に通じる参拝客用のもので、海抜1050メートルの高さから始まり、全長218メートル、全部で999段ある。37度を超える斜度が全体の3分の2を占め、最大斜度は41度だ。

 最大の難関は、距離が長く、斜度が険しいところだ。特に上段の92メートルの石段の2区間は斜度が41度と39度で、ライダーの運転技術とバイク性能の極限への挑戦となる。これに加え、斜度が緩やかな前半から険しい後半へは変化があり、前輪が浮き上がってしまいがちだ。石段は参拝客用の手すりに囲まれ、幅は115センチしかなく、ライダーは車両を直線走行させなければならない。

 挑戦の規則では、連続で一気に頂点まで上らねばならず、足を地につけたり手すりなどにつかまったりしてはならないとされた。

 耿潔選手は一つ目の急坂を慎重に抜けると、徐々に加速。第2、第3の急坂を越え、最大斜度の41度、長さ53メートルの一番険しい箇所に入る瞬間、前輪が浮き上がったが、体を前傾させて車体を安定させ、突進を続けた。そして最後の長さ38メートル、斜度39度の急坂を越え、歓声の中、終点に到着した。

 山東省(Shandong)青島市(Qingdao)から来た耿潔選手は、中国バイク協会に登録しているA級選手で、これまでにクライミングモーターバイクの大会で4回優勝している。(c)CNS/JCM/AFPBB News