【8月5日 AFP】クメールルージュ(Khmer Rouge)とも呼ばれたカンボジアの旧ポル・ポト(Pol Pot)政権時代(1975~79年)の元最高幹部で、「ブラザー・ナンバー2(Brother Number Two)」の名を持つヌオン・チア(Nuon Chea)被告が4日、首都プノンペンの病院で死去した。93歳だった。ジェノサイド(大量虐殺)および人道に対する罪で同被告らに終身刑の有罪判決を言い渡したカンボジア法廷の報道官がAFPに明らかにした。

 同法廷の報道官は「ヌオン・チア被告が…2019年8月4日今夕、クメール・ソビエト友好病院(Khmer-Soviet Friendship Hospital)で死去したことを認める」と述べた。

 死因は明らかになっていないが、同被告は先月初めから入院していた。

「ブラザー・ナンバー・ワン(Brother Number 1)」と呼ばれたポル・ポトの率いた恐怖政治により、1975年から1979年の間に過労や飢餓、大量処刑により約200万人が死亡した。

 1975年、クメールルージュの軍隊はプノンペンの住民を地方へ追いやり、チア被告と唯一の存命者である元国家幹部会議長キュー・サムファン(Khieu Samphan)被告は2014年、プノンペンから住民を強制排除したとして、終身刑を言い渡されていた。(c)AFP/Suy SE