【8月5日 AFP】女子ゴルフ米国ツアーメジャー第5戦、AIG全英女子オープン(AIG Women's British Open 2019)は4日、英ウォーバーンのウォーバーンGC(Woburn Golf Club)で最終日が行われ、渋野日向子(Hinako Shibuno)が劇的な海外メジャー初出場初優勝を飾り、「スマイルシンデレラ」のストーリーを完結させた。

 20歳の渋野は最終18番で約5.5メートルのバーディーパットを沈め、通算18アンダーでリセット・サラス(Lizette Salas、米国)との1打差の争いを制した。

 プロとして日本国外の大会に参戦するのは初めてだった渋野だが、これで1977年の全米女子プロゴルフ選手権(Women's PGA Championship)を制した樋口久子(Hisako Higuchi)氏以来42年ぶりに、男子ではまだ生まれていない2人目の日本人メジャー覇者となった。

 渋野はインタビューで快挙を誇りに思うと話し、「信じられない」「リンクスを想像して全英オープンに来たら、日本と同じように木があってびっくりしたけど、そこはすごく助かった」「フロントナインは緊張していたけど、バックナインに入ったら落ち着いて、バーディーが取れるようになった」とコメントした。

 2位と2打差の単独首位から出た渋野は、3番で4パットをたたき、痛恨のダブルボギー。いったんは3位タイまで順位を落としたが、そこから巻き返して結局は4アンダー「68」をマーク。サラスとメジャー3勝目を狙う高眞榮(Jin Young Ko、コ・ジンヨン、韓国)との最後まで続いた優勝争いを制した。

 最終18番では、サラスにバーディーの大きなチャンスがあったが、約2.5メートルのパットはカップに嫌われた。それでもサラスはプレーオフをにらんで練習コースへ向かったが、笑みを絶やさない女子ゴルフの新たなスター渋野は、終始驚くほどリラックスした様子で、最後もギャラリーと笑顔でタッチを交わしながらコースへ。第2打を約5.5メートルの位置につけると、バーディーパットを見事に沈めて快挙を達成した。

 この日8バーディーを奪い、スコア「65」をマークしたサラスは、通算17アンダーで2位、同組で回った高がそこから1打差の3位に入った。

 その他の日本勢は、上原彩子(Ayako Uehara)がスコアを4ストローク伸ばして通算6アンダーの21位タイ、横峯さくら(Sakura Yokomine)が一つスコアを落として同5アンダーの24位タイに入った。(c)AFP/Elspeth BURNSIDE