(ウエダ)いやぁ、気づけば2018年もおしまい、いよいよ2019年というわけですが、お二人はどんな一年でした?

(アライ)どんなって、別にねぇ。

(ワタナベ)いいかげん歳も重なると、格別に盛り上がるようなことって、そうはないでしょう。もううまい肉も魚も知ってしまったし。いま我を忘れるのって、生ガッキーみたとかってくらいじゃない?

(アライ)ロケ帰りに富士山と夕日見 て、ああ一日無事でよかったと思うとか、そんなもんで充分ですよ。

(ウエダ )......つまんない人生ですね。

(アライ)お前も同じ毎日じゃん。四の五の言ってても、どうせ明後日は校了なんだよ。

(ワタナベ)そんなところで先輩風吹かされてもねぇ。

(ウエダ)そんなしょうもない日々を お過ごしのお二人に、今日は私が素敵なお年賀を用意しました。

(ワタナベ)お、大層な自信じゃないの。

(ウエダ)忘れ去りしあの頃を思い出させてくれるアツい奴です。

(アライ)ウエダのことだからバーミヤンの火鍋食い放題とかでしょ。

(ワタナベ)でも、こんな秘密めいた エレベーターでバーミヤンに行く?

(ウエダ)この扉を開けると、向こうにあるのが......。

(ワタナベ)おおっ、ディアブロ。しかもSVじゃん。

(アライ)しかしウチらもランボルギーニ好きですねえ。ディアブロは2回目でしょう。

(ウエダ)そうです。しかもまたコーンズさんで、前はVTでしたけど。

(ワタナベ)ほら、コーンズの物件は原則的にフルオリジナルじゃない。ディアブロでそれって今や超貴重でしょ。ましてやSV、そして正規輸入車。筋としては相当なもんで。

(ウエダ)しかも走行距離は驚きの 1.2万km強。奇跡の個体です。コーンズは古いランボルギーニに関しては基本的によほど素性や程度がはっきりしたものしか扱わないそうで、ディアブロもこれまで数台しか販売したことがないそうですよ。

(ワタナベ)そのうちの2台を押さえてるっていうのも凄いね我々。

■LAMBORGHINI DIABLO SV
コーンズ青山ショールーム(ランボルギーニ青山)の車両保管庫に潜むディアブロSV。後継のムルシエラゴSVに比べ、この当時の「 SV 」のロゴは柔らかな書体が用いられているほか、文字そのものもドアとリア・フェンダーにまたがり、ずっと大きく描かれている 。

↑ポップアップ式のナビゲーション・システムやリア・モニター以外、オリジナルの佇まいを残すインテリア。ほぼ同年代のVTと比べ、ドア内張やシートのパイピングなど細部の意匠は異なるが、基本の造形はほぼ変わらない。
↑唯一大きく異なるのはルーフから530psを発揮するV12へ繋がる複雑な形状のエア・インテーク・ダクトだ。

(アライ)おお、ほんとだ。ノーマルマフラーがついてる。巷で見かける ディアブロは大抵トヨタ2000GTみたいな2本出しになっちゃってるから、この肉厚マフラーカッターの小径4本出しはむしろ新鮮だね。

(ウエダ)ちょっと移動のふりをしながらエンジンを掛けてみましょう。

(ワタナベ)うひょーっ、ノーマルってこんなにメカメカしい感じでエンジン音が際立ってたんだね。ちょっ と996の前期を思い出すなぁ。

(アライ)996って、水冷の911ってことですか?

(ワタナベ)そう。出たばかりの3.4ℓって長らく音もパワーも迫力不足って言われてたでしょ。でも今改めて乗ると、エグゾーストで余計な箔付けしてないぶん、キリッと澄んだフラット6の精緻なサウンドが響いていい感じなんだよ。それにちょっと印象が似てるね。

(アライ)確かに今日びのクルマはメーカー出しでもやたらボーボー吠えまくってエンジンの音がまともに聞こえないですもんね。

(ワタナベ)可変バルブ・エグゾーストが普及したのも大きいんだろうね。でも騒音規制は各国でガンガン厳しくなってるから、この先はだいぶ静かになるんじゃないかなぁ。

(ウエダ)しかしクルマが薄いなぁ。薄すぎて紙面レイアウトが難しいことになるんですよね、ランボは。

(ワタナベ)だったら片方、カメラの奥側のドアあげるといいよ。これ、俺的ランボの決めポーズだから。

(アライ)なるほど。しかしこの内装も男臭いというか仕事場感があっていいですね。

(ワタナベ)ざっくり並べられたメーターと、シフト・ゲートから突き出たノブがなんというかもう......。今のアヴェンタドールは戦闘機コクピット感バリバリだけど、ディアブロ SVは部室だよ部室。

(アライ)剣道部とかボクシング部とかって感じですかね。

↑初期のディアブロのライトはリトラクタブル式だったが、1999年以降はフェアレディZの部品を流用した固定式に。荷室内に見えるのは車載工具とアルパイン製のパワー・アンプ。
↑給油口の下にはデザイン案を手がけたマルチェロ・ガンディーニのサイン入りエンブレムが付く。
↑左右リア・クォーター・ウインドウに貼られているステッカーは正規輸入車の証だ。

(ワタナベ)ボクシングといえばさ、このちょっと昭和風情の薄暗い駐車場に赤のランボって、なんか優作っぽいっていうか大藪節っていうか、ともあれ金狼感がすごくね?

(アライ)あーわかるそれ。

(ウエダ)金狼感って、蘇える金狼ですか?それ角川書店なんですが。

(ワタナベ)細かいことは置いといて、この固茹で感にランボ好きは心揺さぶられるんだろうね。バイクでいえばカワサキ的な。

(ウエダ)固茹でって卵じゃないんですから。ハードボイルドですか。

(アライ)でもディアブロって、乗ると本当にハードボイルドですもんね。

(ワタナベ)特にこの年式のSVはRWDだし、いつすっ飛ぶかわからないヒヤヒヤ感はあるだろうなぁ。一度GTに乗ったことがあるけど、もう生きて戻れただけで嬉しい、そういうガチンコ感というか征服欲というか、それがランボの魅力の芯にあるものなんだろうね。

(ウエダ)カウンタックほど繊細ではなくムルシエラゴよりは棘がある。ディアブロの個性は今、走り好きの好事家にこそ見直されてもいいのかもしれませんね。

■ランボルギーニ・ディアブロSV 1999年型
レッド / レッド・レザ ー
左ハンドル 5段MT 走行1万2269km 検2019年1月 正規輸入車 新車時からディーラーでのみ整備 エアバッグ バック・カメラ+常時リア・カメラ ETC 法定整備付 3200万円(税込)

渡辺隊長が話すのはセールスの小林延康さん。 
店内にはアヴェンタドールがずらり。オレンジ(4900万円)とグリーン(4850万円)の個体は走行距離が2桁や3桁のほぼ新車。奥のロードスター(4200万円)は走行4500kmほど。いずれも即納車が可能。
 

■コーンズ青山ショールーム 東京都港区南青山2-5-17  TEL:03-5413-2121
HP:https://www.cornesmotors.com/

 
話す人=渡辺敏史+新井一樹(ENGINE編集部)+上田純一郎(ENGINE編集部) 写真=阿部昌也
 
(ENGINE2019年2月号)
※紹介した中古車の価格、在庫については、取材時のものです。
 

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