【8月22日 CNS】卒業シーズンとなり、多くの卒業生が社会人としての新たな一歩を踏み出そうとしている。自身の魅力を高めようと美容整形をする人もいるが、医療事故は1年で4万件も起きている。

【関連記事】鼻の整形手術で19歳女性が死亡 危険はびこる中国の美容整形業界

■美容整形の低年齢化

 市場研究機関の前瞻産業研究院(Qianzhan Industry Research Institute)によると、美容整形ユーザーの37.6%は20歳~25歳で、そのほとんどは大学生か新入社員だ。その次が26歳~30歳で27.2%を占める。注目すべきは、19歳以下のユーザーが16.1%と、低年齢化している点だ。

 美容整形のアプリ「更美(Gengmei)」の王思エイ(Wang Sijing)最高執行責任者(COO)によると、夏休み期間中に新規登録を行うユーザーの半分以上は学生で、年間を通して、学生ユーザー向けの売り上げは全体の40%から50%を占めるという。

■ブラックな診療所で1年に4万件の医療事故が発生

 近年、上場会社や大型医療機構を問わず、医療事故が多発している。今年1月3日、鼻の整形手術を受けた大学2年の女子学生(19)は帰らぬ人となった。この手術を行った医療機関は「利美康(Limeikang)」という著名な美容整形病院だ。

 米国の上場医薬品会社アラガン(Allergan)は7月24日、全世界に対し未分化大細胞リンパ腫を発症するリスクがあるとして「バイオセル」と呼ばれる乳房インプラントのリコールを発表した。7月6日の時点で世界各地で判明している同症例は573例で、そのうち80%を超える患者が同社製のインプラントを使用していたという。

 また、「整形のために命を落とした」や「整形できずに逆に醜くなった」などの医療紛争が進行中だ。美容整形アプリ「更美」が発表した「2017中国医療美容業界黒書」の統計によると、中国の不法診療所(営業許可証と医療機構職業許可証を提示できないところ)は6万か所あり、正規の診療所の6倍だ。不法診療所の手術件数は正規の診療所の2.5倍に達し、2500万件を超えるという。毎年、不法診療所で発生する医療事故は一日平均110件発生している。

 「黒書」のデータによると、中国の不法診療所1か所当たりの年間平均利益は約100万元(約1500万円)といわれる。しかし、不法診療が摘発されても、大体は医療器械を没収され、1万~2万元(約16万~32万円)の罰金を科されるだけだ。

 消費者としての対策は、まず正規の医療機関を探すこと、診療項目を理解すること、そして評判の良い病院と医師を選ぶことなどだろう。(c)CNS/JCM/AFPBB News