【8月1日 AFP】五輪で通算5個の金メダルを獲得している競泳男子のライアン・ロクテ(Ryan Lochte、米国)が31日、1年以上ぶりに競技に復帰し、2020年の東京五輪でメダル獲得を目指す中で自身は生まれ変わったと話した。

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 今月3日に35歳になるロクテはこの日、カリフォルニア州パロアルト(Palo Alto)で開催されている全米選手権(2019 Phillips 66 National Championships)の200メートル個人メドレーのタイムトライアルで1分57秒88を記録し、東京五輪に向けた米代表選考会への切符を手にした。

 今回のタイムは自身の世界記録より約4秒も遅いが、激動の3年を経て最初のレースとしては上々の出来だと満足感を示している。

 ロクテは2016年リオデジャネイロ五輪の大会期間中に銃を突き付けられて強盗被害に遭ったと虚偽の証言をし、10か月の出場停止処分を科された。その後、2018年5月には禁止される静脈注射を受けたとして、米国反ドーピング機関(USADA)から14か月の資格停止処分を科された。

 昨年にはフロリダ州でアルコール依存症の治療を受けたロクテは、ファンが自身への信頼を失うことに理解を示し、「それは分かる。これまでいろいろあったことを考えればね」「でも今は誰かに何かを証明したいとは思っていない」と語った。

「自分と家族のためにやっている。5回目となる2020年の五輪に出たい。そこで表彰台に立てたらうれしい」「これからプールの内外でやることは、すべて家族のためだ」

 また、「変化が必要だった」として自らアルコール治療を求めたというロクテは、2017年に長男ケイデン(Caiden)君、先月には長女リヴ(Liv)ちゃんが生まれたことで、人生観が変わったと話している。

「間違いなく3年前の自分とは別人だと言える。僕は生まれ変わった。とにかく今までとは違う人になろうと努力している」「多くのアップダウンがあったけど、今はレースに集中しているし、2020年に向けて目標はセットしてある」 (c)AFP