【7月31日 AFP】サッカー国際親善大会、アウディ杯(Audi Cup 2019)は30日、準決勝が行われ、プレシーズンで不振が続くレアル・マドリード(Real Madrid)はトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に0-1で敗れた。

 レアルは22分、スローインになるのを阻止しようとしたマルセロ(Marcelo Vieira Da Silva Junior)が不用意なバックパスを送ると、これをハリー・ケイン(Harry Kane)に拾われ、この試合で唯一のゴールを決められた。

 前週のインターナショナル・チャンピオンズ・カップ(ICC)でアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)に3-7で大敗したレアルは、けがのティボー・クルトワ(Thibaut Courtois)に代わってゴールマウスを守り、意欲的かつ積極的なトッテナムの猛攻を防いだケイロール・ナバス(Keylor Navas)のおかげで大量失点は免れた。

 前半にいくつか危ないシーンがあったレアルは、後半に入ってもデレ・アリ(Dele Alli)に2度の決定機を許し、17歳のトロイ・パロット(Troy Parrott)が放ったシュートはポストをたたくも結局ゴールにはならなかった。

 ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督率いるレアルは、プレシーズンの4試合で3敗を喫しており、その間13失点している。

 レアルのトニ・クロース(Toni Kroos)は試合後、ドイツのテレビ局に対し「負けるべくして負けた。それほど調子が良くないというのは事実だ」「立ち上がりは最悪だった。相手はわれわれのミスを突いた」とコメントした。

 移籍騒動の渦中にあるギャレス・ベイル(Gareth Bale)が今回の招集メンバーから外れ、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)からのローン移籍を終えたハメス・ロドリゲス(James Rodriguez)がいまだ出場できていないという状況のレアルは、この一戦で相手を脅かす場面をほとんどつくれず、今夏の補強の目玉であるエデン・アザール(Eden Hazard)も存在感を示すことができなかった。

 また、この日行われた準決勝のもう1試合では、バイエルンがフェネルバフチェ(Fenerbahce)に6-1で快勝。

 バイエルンはトーマス・ミュラー(Thomas Muller)の2得点とレナト・サンチェス(Renato Sanches)、レオン・ゴレツカ(Leon Goretzka)、キングスレイ・コマン(Kingsley Coman)のゴールで、前半に5点を奪った。

 後半にも追加点を挙げハットトリックを達成したミュラーは、「最初から良いプレーができた。フェネルバフチェはわれわれのプレッシングによってミスを犯した。ハーフタイムに5点をリードして控室に戻れば、気分は必ず良くなる」と話した。

 フェネルバフチェは後半、ドイツ代表経験を持つマックス・クルーゼ(Max Kruse)のゴールで一矢報いるのが精いっぱいだった。

 この結果、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)の準優勝チームであるトッテナムは、31日の決勝でバイエルンと対戦することとなった。上昇のきっかけをつかみたいレアルは、同日に行われる3位決定戦でフェネルバフチェと顔を合わせる。(c)AFP