【7月31日 CNS】世界の人口の20%を占める中国人が、世界の70%のスイカを食べている――国連食糧農業機関(FAO)のそんな統計が最近、インターネットで広まり、「なぜ中国人はそれほどスイカが好きなのか」と話題を呼んでいる。専門家は、唐時代の有名な陶器「唐三彩(Tangsangcai)」の中に既にスイカの作品があり、中国人には1000年にわたる「スイカを食べる伝統」があると指摘している。

 FAOによると、2016年の世界のスイカ総生産量は1億1700万トン。このうち中国は7920万トンで総生産量の68.4%を占め、2位のトルコの390万トンと大きく差をつけている。 一方で、中国の2016年のスイカの輸出量は2.99万トンにすぎず、同年の生産量の1%にも達していない。つまり、中国で生産されたスイカのほとんどは国内で消費されているわけだ。中国国家統計局は、スイカ1個の重さを5キロとして、中国人は毎年160億個のスイカを食べていると推計している。

 中国人とスイカの歴史は長い。南京農業大学で農業史を研究している李昕升(Li Xinsheng)准教授によると、1991年に西安市(Xi'an)の東部郊外にある唐時代の墓から「唐三彩スイカ」が発掘されている。この時代に、スイカは既に原産地のアフリカから中国に伝わってきたことが分かった。南宋朝の中期には、スイカは江南地域に広く植えられ、元朝の時期には数十種類のスイカの品種の記録が残っている。

 21日の南京(Nanjing)衆彩農産品卸売市場で扱ったスイカは1169トンに上り、果物の中で最多。中国人のスイカへの愛着がわかるものだった。(c)CNS-揚子晚報/JCM/AFPBB News