【7月29日 AFP】28日に行われた19F1第11戦ドイツGP(German Grand Prix 2019)決勝で、結果を出せなかった王者メルセデスAMG(Mercedes AMG)のトト・ヴォルフ(Toto Wolff)代表が、「報いを受けた」とチームに苦言を呈した。

 チームがモータースポーツ発祥125周年を記念し、1950年代のレトロな装いで大会に臨んだ一環で、自身もサスペンダー付きのバギーパンツ姿を披露したヴォルフ代表は、チームの準備不足と「間違った判断」を指摘している。

 さらに今回のドイツGPは、チームがコンストラクターとしてF1に参戦し始めてから200戦目となる節目の大会だった。そのことも、親会社がメインスポンサーを務める「ホーム」レースで、チームにお祝いムードが漂う要因になっていた。

 ところが雨の中で行われた波乱続きのレースで、喉の痛みなどの体調不良を抱えていたルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は、他選手にペナルティーが科されて最終的には9位に昇格したものの、二つのミスと6回のピットストップが原因で、レース自体は11位で終えた。バルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)は、終盤のスピンでリタイアを強いられた。

 昔風のオーバーオールやハンチング帽を身に着けることにかまけたせいで、チームが仕事に集中できていなかったと不満と怒りを感じている様子のヴォルフ代表は「多くのドライバーがクラッシュした」「われわれにとっても、選手にとっても、全体としてこれ以上ないほどひどい一日だった」とコメントした。

「つまりは、いろいろ遊んでいる場合ではなかったということだ。仕事に集中しなければならなかった。迷信にとらわれるわけではないが、これは報いだと信じているし、教訓とすべき日だ」「スタートはまずまずで、良いペースだった。それからアクシデントに加え、難しいコンディションでクラッシュからのリタイアや、間違った判断があった」

 ハミルトンのクラッシュとピットストップについては、「不運だった。ピットレーンの入り口付近でクラッシュし、準備ができておらず、その後に判断ミスをして…。すべてがいっぺんに起こった」「他にも多くの選手が似たミスをしていた」「シャルル・ルクレール(Charles Leclerc)や、多くの選手がクラッシュした」と話している。

 順位が繰り上がる前の段階で、ハミルトンも「久々に最悪の一日だ。だけど人生は続くし、学ばないといけない。きょうのことは自分でもわけが分からないが、終わってくれて良かったし、この先もまだレースは残っているから、もう一度気を引き締めて力強く立ち直りたい」とコメントした。

「僕が壁にぶつかったのも失敗だったし、チームがスリックタイヤをはめたのも失敗だった」 (c)AFP