【7月26日 AFP】韓国の中央銀行は26日、制裁の打撃を受ける北朝鮮経済が昨年、壊滅的な被害をもたらした1990年代の飢饉(ききん)以来最大の縮小幅を記録したと報告した。

 北朝鮮には朝鮮半島(Korean Peninsula)の大半の鉱物資源があり、韓国より経済的に豊かな時期もあった。しかし長年の失策と、かつて北朝鮮を支援していたソ連の崩壊により、深刻な貧困に陥った。

 韓国銀行(BOK)によると、北朝鮮の国内総生産(GDP)は2017年に前年比3.5%減、翌2018年には同4.1%減と、2年連続で落ち込んだ。

 この縮小幅は、数十万から数百万人が餓死したとされる全国規模の飢饉で最悪の被害が出た1997年以降で最大だという。

 国連安全保障理事会(UN Security Council)は2017年、北朝鮮による核兵器と弾道ミサイル開発への対応措置として、同国の外貨収入を断つため、主要輸出品である石炭や水産物、繊維製品の輸出を禁止した。

 韓国銀行は、制裁により北朝鮮の昨年の輸出量は85%以上減少し、国際取引額はほぼ半減したとみている。(c)AFP